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令和6年8月14日(水) ひと夏の思い出

 「どうしたんだ、その顔、真っ赤だぞ」
 子どものやる気を引き出すのが上手な3年担任の正木良先生(理科教諭)。。。普段は体育館で男子バレー部を指導しているためか、どちらかというと色白で、普段は、穏やかな口調でゆっくり話すタイプなのですが、、、、
 「一日中、外にいたら焼けますよ!!」と珍しく、レスポンスの良い答えに、
 「陸上の引率での日焼けか?」と切り返すと、ゆっくりとうなずいた後、
 「最高っす、この3年生!!」「応援が凄かった」と、感情をあらわに話し始め、子ども達は、他の学校を圧倒するほどの応援を繰り広げ(大会関係者から注意を受ける場面もあったそうですが、、、)男女一緒になって、大声で、仲間のために、競技の順位に関係なく、声を張り上げていたようです。。。。
 実際、あげな中は、3年生の男子が砲丸投げの2位が最高順位で、その他のフィールド競技やトラック競技の成績は振るいませんでした。
 しかし、各種目へのエントリー数は参加校中最も多い46名(1校平均10名弱)が参加し、本校の子どもたちは、勝ち負け以上に、自分の力を試す機会として。。。オリンピック風に例えるなら、シーズンベストを目指して陸上競技大会に参加していたのです。。。

 本校は陸上部がないので、普段は、若手の職員が分担して面倒を見ているのですが、主に参加選手の登録やスケジュールを管理する3年の生徒支援係の新里卓己先生(体育教諭)いわく「選手の団結力も凄いが、今年はマネージャーとしての女子生徒の参加も多く、また、この子たちが、よく働き、気が利くのでチームの雰囲気がとても良いです」と話していました。
 夏休み真っ只中の週末。。。灼熱の太陽の中、自分の能力を試す子どもたち。。。そこに仲間の応援を体中に浴びて。。。暑くても、息苦しくても、自分の限界に挑む姿は、大袈裟かもしれませんが、見守る者、支える者の心を揺さぶるのでしょうね。

 引率した先生方から、「日曜日の夕方の学校に戻ってきたら、選手やマネージャー、みんな集まって、お互いを称え、自然と円陣ができ、跳びはね、別れを惜しむかのように歌を歌いはじめ、みんなで合唱していました。。。」と教えてくれました。後でリーダー格の男子生徒に確認してみると「いやーーー(帰りの)バスがもっと盛り上がっていましたよ」と自慢気に答えてくれました。きっと、子どもたちは、学級や部活という枠組みが外れ、あげな中という仲間の絆でもって、ひと夏の思い出が刻まれたのではないでしょうか。。。

 もちろん、、、そこには、「あわい恋のチカラ」もあったこと申し添えます。。。

                         学校長 新垣 和哉