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令和6年5月27日(月) 涙の日

 「ボン」と鈍くも大きな音が、体育館中に響き、直ぐに主審が試合を止めました。ハンドボールのシュートを至近距離から胸で受けてしまった女子生徒。。。一瞬ひやりとする場面でしたが、主審の身体確認後、本校のデフェンスの要となる女子生徒は、大丈夫の「笑み」でベンチに合図を送り、中頭地区中体連一回戦を続行させたのでした。
 試合終了間際、相手チームの猛攻に耐え、見事初戦を突破した本校女子ハンドボール部。普段は、女性の外部コーチの指導の下、練習に励み、3年生最後の中体連でその成果が実って本当に良かったです。
 試合終了後、本校の一人の女子部員が涙を流していました。その真意は定かではありませんが、勝った喜び、強烈なシュートに耐えた恐怖からの解放、ホッとした安堵感。。。どんな気持ちを含んだ涙だったのでしょうか。。。その隣には母親らしき女性がそっと見守っていました。親ってほんと強力なサポーターだと感じた瞬間でした。
 また、同日、別会場の男子ハンドボール部。普段の練習もよく声がでて、元気なメンバーが揃っているのですが、戦力が拮抗する相手チームに、本校の攻撃が上手くかみ合わず、男性外部コーチ(2名)の必死のフォローも実らず、中体連が終わってしまいました。。。
 試合後、会場の廊下で、部員の子ども達が戻ってくるのを待ち続ける保護者の方々。きっと子ども達への励ましの言葉を探していたと思います。そこには、「もう少し(関わる)時間が欲しかった」と悔しさを滲ませていた顧問(大城教諭)。なかなか戻ってこない男子部員について「泣いている子がいて。。。」と子ども達を気遣う様子。。。。悔し涙を保護者に見せたくない男子部員の優しさと逞しさの成長を感じつつ、それは、彼らの今後の中学生活を期待させてくれる一幕でもありました。

 最後に、26日(日)のバドミントン女子の個人戦(シングルス・ダブルス)会場。。。
 特にシングルスは自分自身にすべてが跳ね返ってくる競技で、喜びも悔しさもすべて受け止めることになります。その状況下、顧問の當眞・仲村教諭のアドバイスを受け、女子部員は一回戦を突破していったのですが、中には力及ばず二回戦に進めない子も。。。
 セットカウント1-1で最終セットも接戦でもつれたシングルス一回戦がありました。試合をしている女子部員は一見おとなしそうですが、試合中に見せる「小さなガッツポーズ」には、周囲の応援にも熱が入り、部員の応援の声も一際大きくなっていました。
 その女子部員は、接戦をものにできなかった瞬間、深々と頭を下げ。。。コートの横で、めがねの奥の目をタオルで覆い。。。座り込む姿が印象的でした。。。。
 すべての子ども達にとって、中学部活動最後の瞬間が、いつか輝く日となって「素敵な涙の日」となることを祈ってます。

                         学校長 新垣 和哉